『加速度』ってなに? 『G値』とは?

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今号も物流品質向上を目指すリーダーの視点について提言いたします。
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【『加速度』ってなに?『G値』とは!!】

輸送品質、安全輸送を考えるときに

破損時の輸送データを把握することは非常に重要です。
その時必ず必要になる概念が、

『加速度』『衝撃値』『G値』

などの言葉です。

分かっているようで分からないこの言葉、
一体どのような意味なのでしょうか?

本日は、この用語について理解を深めていきましょう。


まずは基本から、

G(重力)とは、9.81m/sec2(重力加速度)

という前提があることを知っておいてください。

例えば、

空中に持っている物体を手から離して自由落下したとき、

1秒後には、【1sec×9.81/sec2】 = 9.81m/sec(秒速)
2秒後には、【2sec×9.81/sec2】 = 19.62m/sec(秒速)
3秒後には、【3sec×9.81/sec2】 = 29.43m/sec(秒速)
  ・
  ・
  ・
余談ですが、約4分後には秒速372kmとなり、
マッハ(音速)を超えます!!。

↓証拠はこちら↓
http://www.youtube.com/watch?v=G8HfiY-ctdc




話を戻しましょう!!

スポーツカーが急発進して、時速100kmに達するまでに
なんと3秒しかかからないそうです。

ではこの『加速度(G値)』は一体どれほどなのでしょうか?

100km/h(時速100Km)とは、
秒速に直すと27.78m/sec(秒)となります。

(計算式:100km/h×1,000÷3,600sec=27.78m/sec)

加速度(G値)=27.78m/sec ÷ 3秒 = 9.26m/sec2

9.26÷(9.81m/sec)

=0.94(G)となります。


1Gが重力ですから、ほぼ同じです。

つまり、シートの背もたれにに向かって1Gかかっている、
ということは、

一瞬で
背もたれが90度上向きになって、天井を見ている状態になる
くらいの負荷(感覚)、と言えば分かりやすいでしょうか。

このように、

スピードと、時間が分かれば、『加速度(G値)』を
割り出すことが可能です。


では逆に、

急に止まった場合はどうでしょうか?

同じように考えましょう。


例えば時速100Km/hで走っているスポーツカーが、
2秒で急停止した場合、ドライバーはどれほどの
『加速度(G値)』を受けるでしょうか?

やってみましょう。

まずは、時速を秒速に直します。(これは同じです)
(計算式:100km/h×1,000÷3,600sec=27.78m/sec)



加速度(G値)= 27.78m/sec ÷ 2秒 = 13.89m/sec2

13.89÷(9.81m/sec)

=1.42(G)


速度の変位量が変わっていないのに、
止まるまでの時間が3秒から2秒に縮まったことで、
加速度(G値)はおよそ1.4倍くらいアップしましたね。


ここで分かることは、

スピードの変位量が大きく、それが短時間であればあるほど
加速度(G値)は大きくなるのです。


簡単にいうと、


急発進であればあるほど、G値が大きくなる。
急停止であればあるほど、G値が大きくなる。

ということです。
(当たり前ですよね)


では、

“正面衝突事故!”

が起きたらどうでしょうか?


先ほどと同じように時速100km/hのスポーツカーが、

0.05秒で停止したら、、、、


加速度(G値)= 27.28m/sec ÷ 0.05秒 =545.6m/sec2 

545.6÷(9.81m/sec)=55.6(G)です。


つまり、ドライバーの体重が70Kgなら、

なにもしない状態で重力(1G)がかかっていますから、

この55.6倍の重力がかかるわけです。つまり

70kg×55.6G = 3,892kgの負荷を体に受けたことになります。

3,892kgって、約4tですよ。4t!!

(彼がどうなったかは知るよしもありませんが、、、)



ご理解いただけたでしょうか?


そしてさらに、

これこそが、

物体が地面に落下したて起きる

『破損事故』

リアルな状況ってことです。


自由落下した精密機器が、地面にたたきつけられて
急停止する。

と“同じ”状況なのです。


対象物の重量が“重ければ重いほど”、

そのものにかかる負荷は大きくなります。

(対象物の重量 × 加速度(G値)= 対象物が受ける負荷!)


となります。


つまり、


対象物がより重いものであればあるほど、

デリケートに管理しなければなりません。


先ほどは、体重70kgのドライバーが4tの加速度(G値)を
受けました。

御社の製品が、700kgなら、40tの加速度(G値)

ということになります!!




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一度じっくり検討する必要がありそうですね。


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