いつもご愛読頂き誠にありがとうございます。
ショックウォッチ他、品質改善ツールの専門サイト
『破損トラブル解決.COM』の森松です。
今号も物流品質向上を目指すリーダーの視点について提言いたします。
*******************************************************
【『加速度』ってなに?『G値』とは!!】
輸送品質、安全輸送を考えるときに
破損時の輸送データを把握することは非常に重要です。
その時必ず必要になる概念が、
『加速度』『衝撃値』『G値』
などの言葉です。
分かっているようで分からないこの言葉、
一体どのような意味なのでしょうか?
本日は、この用語について理解を深めていきましょう。
まずは基本から、
G(重力)とは、9.81m/sec2(重力加速度)
という前提があることを知っておいてください。
例えば、
空中に持っている物体を手から離して自由落下したとき、
1秒後には、【1sec×9.81/sec2】 = 9.81m/sec(秒速)
2秒後には、【2sec×9.81/sec2】 = 19.62m/sec(秒速)
3秒後には、【3sec×9.81/sec2】 = 29.43m/sec(秒速)
・
・
・
余談ですが、約4分後には秒速372kmとなり、
マッハ(音速)を超えます!!。
↓証拠はこちら↓
http://www.youtube.com/watch?v=G8HfiY-ctdc
話を戻しましょう!!
スポーツカーが急発進して、時速100kmに達するまでに
なんと3秒しかかからないそうです。
ではこの『加速度(G値)』は一体どれほどなのでしょうか?
100km/h(時速100Km)とは、
秒速に直すと27.78m/sec(秒)となります。
(計算式:100km/h×1,000÷3,600sec=27.78m/sec)
加速度(G値)=27.78m/sec ÷ 3秒 = 9.26m/sec2
9.26÷(9.81m/sec)
=0.94(G)となります。
1Gが重力ですから、ほぼ同じです。
つまり、シートの背もたれにに向かって1Gかかっている、
ということは、
一瞬で
背もたれが90度上向きになって、天井を見ている状態になる
くらいの負荷(感覚)、と言えば分かりやすいでしょうか。
このように、
スピードと、時間が分かれば、『加速度(G値)』を
割り出すことが可能です。
では逆に、
急に止まった場合はどうでしょうか?
同じように考えましょう。
例えば時速100Km/hで走っているスポーツカーが、
2秒で急停止した場合、ドライバーはどれほどの
『加速度(G値)』を受けるでしょうか?
やってみましょう。
まずは、時速を秒速に直します。(これは同じです)
(計算式:100km/h×1,000÷3,600sec=27.78m/sec)
加速度(G値)= 27.78m/sec ÷ 2秒 = 13.89m/sec2
13.89÷(9.81m/sec)
=1.42(G)
速度の変位量が変わっていないのに、
止まるまでの時間が3秒から2秒に縮まったことで、
加速度(G値)はおよそ1.4倍くらいアップしましたね。
ここで分かることは、
スピードの変位量が大きく、それが短時間であればあるほど
加速度(G値)は大きくなるのです。
簡単にいうと、
急発進であればあるほど、G値が大きくなる。
急停止であればあるほど、G値が大きくなる。
ということです。
(当たり前ですよね)
では、
“正面衝突事故!”
が起きたらどうでしょうか?
先ほどと同じように時速100km/hのスポーツカーが、
0.05秒で停止したら、、、、
加速度(G値)= 27.28m/sec ÷ 0.05秒 =545.6m/sec2
545.6÷(9.81m/sec)=55.6(G)です。
つまり、ドライバーの体重が70Kgなら、
なにもしない状態で重力(1G)がかかっていますから、
この55.6倍の重力がかかるわけです。つまり
70kg×55.6G = 3,892kgの負荷を体に受けたことになります。
3,892kgって、約4tですよ。4t!!
(彼がどうなったかは知るよしもありませんが、、、)
ご理解いただけたでしょうか?
そしてさらに、
これこそが、
物体が地面に落下したて起きる
『破損事故』
のリアルな状況ってことです。
自由落下した精密機器が、地面にたたきつけられて
急停止する。
と“同じ”状況なのです。
対象物の重量が“重ければ重いほど”、
そのものにかかる負荷は大きくなります。
(対象物の重量 × 加速度(G値)= 対象物が受ける負荷!)
となります。
つまり、
対象物がより重いものであればあるほど、
デリケートに管理しなければなりません。
先ほどは、体重70kgのドライバーが4tの加速度(G値)を
受けました。
御社の製品が、700kgなら、40tの加速度(G値)
ということになります!!
ショックウォッチ(ラベルタイプ)で最も敏感な
黄色のラベル(L-65)が、
半導体製造装置や工作機械、大型医療機器などの
重量物(精密機器)で最も採用されている理由はここにあります。
!御社の製品は、一体どの程度で管理しなければ
ならないのでしょうか!?
一度じっくり検討する必要がありそうですね。
ショックウォッチ選定方法はこちら
http://syougekikenchi.com/howto/howto.html#level
自社の製品の管理G値について相談したい方はこちら
http://syougekikenchi.com/contact/contact/
▼破損トラブル、輸送品質のノウハウをお探しなら、、
******************************************************
《あなたに特別なお知らせがあります》
私たちが主宰する【物流品質研究会】では
益々皆様のお役にたつような品質改善の解決策を
これからも毎回テーマを変えてお伝えして行きます。
▼品質向上の方法は、ひとつではありません↓↓↓
情報が満載!品質向上のヒントがここにあります。
http://syougekikechi.com/study/
これからの物流リーダー、品質管理者の方には必見の内容となります。
特に、物流品質改善に取り組む方には必ず知っておいて頂きたい
「品質改善に即、影響するノウハウ」をお伝えします!
3月に開催された研究会のページです。
次回は詳細が分かりましたらお知らせいたします。
今すぐ下記よりセミナー内容をご確認ください。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
▼【物流品質研究会】▼
詳細はこちら⇒ http://syougekikenchi.com/study/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
▼お問合せはこちら。【物流品質研究会】事務局
TEL:0120-957-874 担当:森松 深澤 堀江
*私たち森松産業株式会社は、
『日本から物流品質クレームを無くしたい』を事業理念に
毎回約50名が参加する【物流品質研究会】では、あらゆる品質改善、
安全輸送のノウハウを毎回テーマを変えながら
メンバーと一緒にその方法について一つ一つ学んでゆきます!!
さあ一緒に一歩を踏み出しましょう!お待ちしています!!
『加速度』ってなに? 『G値』とは?
2012-10-26 13:09:27 (11 years ago)
-
カテゴリタグ:
- 物流品質向上
- 前の記事:『顧客満足』を考える!
- 次の記事:高品質+コストダウンの新サービス!!
- Calendar
<< April 2024 >> Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30
- search this site.
- tags
-
- 物流品質向上 (90)
- 物流品質研究会 (31)
- ショックウォッチ成功活用事例 (14)
- 小話 (11)
- 業績UPのコツ (7)
- archives
-
- 201307 (2)
- 201306 (4)
- 201305 (5)
- 201304 (4)
- 201303 (5)
- 201302 (3)
- 201301 (3)
- 201212 (4)
- 201211 (5)
- 201210 (4)
- 201209 (4)
- 201208 (5)
- 201207 (4)
- 201206 (3)
- 201202 (1)
- 201201 (4)
- 201112 (4)
- 201111 (5)
- 201110 (4)
- 201109 (5)
- 201108 (4)
- 201107 (5)
- 201106 (4)
- 201105 (4)
- 201104 (4)
- 201103 (3)
- 201102 (4)
- 201101 (4)
- 201012 (3)
- 201011 (4)
- 201010 (5)
- 201009 (4)
- 201008 (3)
- 201007 (5)
- 201006 (4)
- 201005 (4)
- 201004 (5)
- 201003 (4)
- 201002 (3)
- others